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サービスメッシュの比較Istio vs. Linkerd vs. Envoy (後半)

gavin.zhou
5 min readMay 29, 2020

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今回は、3つのサービスメッシュの比較をしていきたいと思います。長い記事なので2回に分けてお送りしています。今回が後半です。メンテナビリティ、サポート、パフォーマンスについて比較していきます。

Maintainability

サービスメッシュはセットアップやメンテナンスが難しいことで知られているため、メッシュを評価する際には、この部分に特に注意を払う必要があるかもしれません。

Istioは特にインストールやオペレーションが難しいとされてきました。このプロジェクトでは、マイクロサービスのアーキテクチャを放棄してモノリシックなアプローチを導入することで、この問題に対処しようとしてきました。内部的にはマイクロサービスの哲学をそのまま受け継いでおり、コードと以前は別々のサービスだったもの同士の相互作用を厳密に区別していますが、クラスタ管理者の視点では、それは単一のプロセスである istiod です。この柔軟性のあるアプローチはエンジニアリングには適していますが、このような変化に直面してもオペレーションが安定するのは難しいでしょう。

3つの製品はいずれもHelmを使用してインストールすることができ、その点での違いはほとんどありません。Linkerdは、その相対的なアーキテクチャのシンプルさ、機能のsurface areaの減少、および独断的なツールの選択により、コンフィギュアとオペレーションが最も簡単であると評判です。

Istioがコントロールプレーンを構成するいくつかのサービス(いずれも故障する可能性があり、様々な方法でのコンフィギュレーションを必要とします)と、各ポッドのEnvoyサイドカーモデルを持っているのに対し、Linkerdは各ノード上で実行している一つのプロセスしか持っていません。

Support

有償のサポートを探しているのであれば、Consul Connectは間違いなくベストチョイスだと言えます。Hashicorpが所有・メンテナンスしており、同社の他の製品と緊密に統合されているためです。

それと同様に、Linkerdの生みの親であるBuoyantは、オープンソースのLinkerdツールを中心にサポート、トレーニング、エンタープライズ製品を提供しています。

それから、Istioです。Google、IBM、Lyftの3社は、Istioの開発元のスポンサーとなっています、Istioのサポートは一切提供していません。しかし、IBMのOpenShift Enterprise製品では、パフォーマンスとオペレーションの安定性のために設計されたIstioの製品化版である「OpenShift Service Mesh」のための有償サポートを提供しています。

Performance

パフォーマンスの面では、Istioは他の2つのサービス・メッシュに比べてあまり良くありませんこれは特に驚くことではありません。というのも、Istioの複雑なポリシー管理コンポーネントと統合がネットワーク・パフォーマンスに影響を与える可能性があるためです…

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